2020.6月会津若松市議会一般質問で、市の事業に直接影響する風力発電計画への規制の必要性について質す

 6月19日に閉会した市議会6月定例会は、新型コロナ禍の中で会期を短縮し、議案等に対する委員会・分科会での質疑を優先させる日程が組まれ、一般質問は18日、19日の最終盤に行われました。
 今回、一般質問に立ったのは9名で、私は議会最終日の19日には質問に立ちました。

 私の質問テーマは、「風力発電計画に対する市の立ち位置の明確化」、「町内会交付金の適正な取扱いの徹底」についてです。このうち、「風力発電」に関する質問・答弁の概要を紹介します。
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課題の多い風力発電に対する市の立ち位置を環境基本計画に示すべき
事業者の「計画段階環境配慮書」に対する市の意見・評価は?
 再生可能エネルギーへの転換は大変大事な課題ですが、再生可能エネルギーであれば何でも良いわけではありません。
 現在、背炙山に計画されている㈱イメージワンの(仮称)会津若松風力発電事業は、住民生活と野生生物の生息・植生など多岐にわたり懸念される問題があります。そのような課題認識のもと、私は事業者の「計画段階環境配慮書」に対する市の意見、事業計画に対する評価等を質しました。
 これに対し市民部長は、事業者に、「関係法令の遵守、市の諸計画との整合性、地元住民の理解が重要との認識のもと、簡易水道の水源や景観への影響の回避や低減、地元への丁寧な説明を求めた」と答えるとともに、「本事業計画により、再生可能エネルギーのさらなる普及拡大が見込まれるものの、環境保全の点では、より詳細な調査や予測、具体的な措置の検討が必要と認識しており、県に提出した意見でも対応等を求めた」と答弁しました。

風力特有の問題を生じさせないため市独自のガイドライン設ける考えは?
 私は、風力発電は、騒音や低周波音、様々な環境への影響が全国各地で問題化していることを重視し、市環境基本計画の中に、これらの問題を発生させないことを事業者に求めるとともに、再生可能エネルギーの普及拡大を目指しつつも、それはどのような施設でも良いということではないとの市の考え、立ち位置を示すガイドラインを書き加えるべきと質しました。
 これに対し市民部長は、「再生可能エネルギー事業者には、科学的知見等に基づき、騒音や低周波音など環境に関するガイドライン等が国によって定められている」として、市独自のガイドラインを設ける考えはないとしました。

 今回の風力発電建設予定地には、市が直接運営する簡易水道の水源と、市が補助金を出して集落が管理する簡易水道の水源があります。また、市が管理する関白平、レストハウス、キャンプ場、アスレチック広場などがあり、風力発電の立地によってこれらの施設に直接の影響が生じれば、市の財政にも重大な影響を与えます。
 そのことを考えれば、この市民部長の答弁は余りにも受け身で、地方自治の精神にもとるもので納得出来ません。たとえ国の基準と同じ内容ではあっても、市の姿勢を示すものとして独自のガイドラインを定めるべきと考えます。

 以上、質問・答弁のポイントの一部を紹介しましたが、私が行った1回目の質問の全文は以下のとおりです。

【(仮称)会津若松風力発電事業に対する市の対応について】
(仮称)会津若松風力発電事業の概要と市の対応について伺います。
 2011年3月の東京電力福島第一原発事故以来、徐々にではありますが、わが国でも再生可能エネルギーへの転換が図られつつあり、一旦シビアアクシデント(過酷事故)を起こせば巨大な被害を社会的、時間的、空間的にもたらす原子力発電からの脱却を図ることは、わが国のみならず世界人類の安全・安心の確保、持続的社会の形勢に繋がるものであり、歓迎すべきことです。
 しかし、それは再生可能エネルギーであれば、無条件にどのような施設であろうと、どのような場所にであろうと建設しても良いということではりません。発電施設が、レッドリストに掲載されている貴重な野生生物の生息地の破壊や衝突死を招く施設であったり、自生地を消滅・破壊する施設であったりすることは許されません。また、周辺に住む人々の日常生活を脅かすような施設であることは許されません。そこで伺います。
 東京都新宿区に本社を置く株式会社イメージワン(以下「事業者」という。)が、環境影響評価法に規定される第一種事業として、湊町共和地区の背炙山地内に(仮称)会津若松風力発電事業を計画していますが、市が把握しているこの事業計画の内容についてお示しください。
 また、(仮称)会津若松風力発電事業に係るこれまでの市の対応状況を時系列的にお示しください。
 事業者は、本年4月3日から5月11日まで環境影響評価法に基づく計画段階環境配慮書を各市民センター等において縦覧に供していましたが、市は福島県知事に対して配慮書についての意見を送付したと聞いています。その意見は、どのような視点を踏まえて提出したのかを示すとともに、特に重要と考えた事項はどのようなものであったのかお聞かせください。
 市は2014年度から2023年度を計画期間とする第2期環境基本計画(以下「第2期計画」という。)を中間年に当たる2019年3月に改訂しました。第2期計画では、冒頭の「第2期環境基本計画の策定にあたって」の中で、地球温暖化によってもたらされている様々な異常気象現象や大気汚染物質が国境を越えて襲来するといった脅威について触れ、「私たちが今後もこの地域で、安心して健康的に暮らし、地域の活力を高めながら、この恵み豊かな自然環境をどう次世代に引き継いでいくのか、そのために私たちは、今何をすべきかを示す必要があります。今回の『会津若松市第2基環境基本計画』はそんな思いを実現するための道標として策定するものです」と述べています。基本計画に込められた、その思い・趣旨には私も全く異議はありませんが、個別の事業計画が市の基本計画に適合するものであるかどうかは、別途判断されなければなりません。そこで伺います。
 (仮称)会津若松風力発電事業は、本市の第2期計画の推進に合致する事業であると認識されているのでしょうか。現時点における市の評価・判断をお聞かせください。
 経済産業省・資源エネルギー庁は、2017年3月に「事業計画策定ガイドライン(風力発電)」を策定しています。毎年度改訂をし、最近では本年4月に改訂していますが、その「ガイドライン制定の趣旨・位置付け」の項において、再生可能エネルギー発電事業計画を認定する新たな認定制度が創設されたことについて、「固定価格買取制度(いわゆる「FIT」)創設により新規参入した再生可能エネルギー発電事業者の中には、専門的な知識が不足したまま事業を開始する者も多く、安全性の確保や発電能力の維持のための十分な対策が取られない、防災・環境上の懸念等をめぐり地域住民との関係が悪化する等、種々の問題が顕在化した。そこで、適切な事業実施の確保等を図るため、2016年6月に電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法を改正し、再生可能エネルギー発電事業計画を認定する新たな認定制度が創設された」と述べ、事業者が遵守すべき事項をるる挙げています。その中の1つに、「土地及び周辺環境の調査・土地の選定・関係手続」の項において「自治体が個別に策定する指導要綱、ガイドライン等を遵守するように努めること」という一項がありますが、市において、風力発電計画に係る指導要綱やガイドラインと言えるものがあるでしょうか。あればお示しください。
 本来であれば、風力発電に対する市の指導要綱やガイドラインは、第2期計画に位置付けられるべきものと思料しますが、同計画第3編、第1章「環境配慮指針」、第2節「事業者の環境配慮指針」の内容は、特に風力発電事業に限定して読むと、残念ながら先に挙げた資源エネルギー庁のガイドラインの認識に及んでいないと言わざるを得ません。風力発電については、騒音や低周波音の問題、また様々な環境への影響が全国各地において問題化していることを鑑みれば、市環境基本計画第3編、第1章、第2節において、騒音や低周波音、また超低周波音に伴う問題を発生させないことを事業者に求めるなど、市の立ち位置について資源エネルギー庁のガイドラインの認識や環境影響評価法の趣旨に沿った記述を加えるべきと考えますが、認識をお示しください。
 市は、平成3年3月に、市内全域の森林について、現存植生及び群落、植生自然度、上水道水源林並びに木材(林産物)・山地災害防止・水源涵養・保健保全等の森林機能などの多岐にわたり現地調査をした結果を、「会津若松市森林現況調査報告書」(以下「報告書」という。)として発刊しています。この存在を知り読んでみましたが、発刊以来30年近くが経過しているものの、今日の山林開発などに際しても現況調査や確認等において活用すべき内容が多く含まれていると感じました。(仮称)会津若松風力発電を計画している事業者は、今後、環境影響評価法に基づき、方法書や準備書等を提出することになりますが、市長は、それらに対して、報告書の内容を踏まえた意見を県知事に提出すべきと考えます。認識をお示しください。
 (仮称)会津若松風力発電事業に最も影響を受ける湊地区の行政区は、西田面、上馬渡、下馬渡の3町内です。このうち、上馬渡では、住民を挙げて建設計画の中止を求める声が上がっており、事業者と県知事に対して反対の理由を付して意見を提出しています。また、下馬渡でも住民を挙げて反対をし、事業者による住民説明会を拒否する状況となっています。このような地元の動きについての市の認識と対応を示すとともに、騒音や環境への影響のみならず、集落簡易水道の水源が損なわれる恐れのある本事業について、事業者に計画を断念するよう促すべきと考えますが認識をお示しください。

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