シルバー世代への応援メッセージがいっぱい! NLT公演「ミュージカルO.G.」

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 9月13日、会津演劇鑑賞会例会で劇団NLT公演「ミュージカルO.G.」を會津風雅堂で観ました。まきりか脚本・作曲、本藤起久子演出、大原晶子振付、村井一帆ピアノ、出演は旺なつき、阿知波悟美、池田俊彦の3人だけです。

 舞台は、間もなく閉店する新宿のキャバレー「ミラクル」の控え室。そこのステージで38年間歌い続け還暦を迎えた歌手スミ子(旺なつき)と、彼女に憧れ歌手になった3歳年下のカズエ(阿知波悟美)のやり取りを通して、取り戻せない過去を懐かしみ、悔やみながらも、前に向かって生きようと自らの心を鼓舞するかのような老域に達した二人の女性の姿を、優しい眼差しで描いた作品です。
 とはいえ、二人の抱える現実は厳しいです。
 スミ子は、夫が認知症になったことが分かったばかりだし、未婚のカズエは昼間はラブホテルで掃除のアルバイトをしながら、老後のためにいつかは新宿ゴールデン街に自分の店を持ちたいと金を貯めているけれども、先が見えません。どちらにも幸せな老後など想像出来ない現実があります。観客自身の現実と重なり、共感させるドラマトゥルギーです。
 二人の主人公のそのような現実に“奇跡”をもたらすのが、まさに“いま”を象徴するスマートフォン。北海道出身のカズエは、北海道にいる姪とメールや動画のやり取りをしていて、スマホは電話しか使えないというスミ子も巻き込んで、キャバレーの控え室で自分たちの顔のシミやシワ、ほうれいせんなどを歌った即興のコーラスを録画して姪に送ります。すると、姪がそれをネットに配信したらしく、それが瞬く間に爆発的な再生回数となり、スミ子とカズエは“オールド・ガールズ”=“O.G.”として話題となってしまいます。あれよあれよという間に、新聞、テレビの取材が殺到するなど対応に大わらわ! 二人は一躍スターになってしまいます。まさに大人のファンタジーです。辛く厳しい現実を抱える人たちへの応援歌と言える舞台でした。

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