これでいいのか! 会津若松市議会「戦争法案廃案」求める請願否決

画像 6月18日、市議会6月定例会最終本会議が行われ、議案等についての各常任委員会報告、議員間討議、討論が行われました。
 総務委員会において、九条の会・会津若松が提出した「戦争法案の廃案を求める意見書の提出について」の審査が行われたのですが、委員長報告を聞く限り、法案が違憲か合憲かの議論が十分なされたようではなかったので、私は、6月4日の衆院憲法審査会における与党推薦も含めた3人の憲法学者全員が違憲の判断をしたことは、請願審査において重要な意味を持つと考えるが、委員会では法案の違憲性についての議論は行なったのかと委員長に質しました。土屋隆委員長は、委員の発言の中で憲法審査会のことが出されたことはあったが、違憲・合憲についての議論は十分行われたとは言えないと答えました。

 私は、これは極めて大きな問題だと思います。請願は、法案の違憲性を突いて廃案を求めていたのですから、委員会は最も肝心な点を議論しなかったことになります。
そこで私は、①法案の違憲性について、②請願内容の妥当性と地方議員の憲法を尊重・擁護する義務との関係について、の二つの論点で議員間討議を行うことを提案しましたこれに、阿部光正議員が賛同し、議員間討議が行われることになりました。議員間討議で発言したのは、結局私と阿部議員の2名でした。
 安全保障関連法案の違憲性については、これまで何度かブログに書きましたので省略しますが、私を含め4人の議員が議案・請願等について賛否の討論を行いました。
 戦争法案の採決結果は、残念ながら賛成14、反対15で不採択となってしまいました。
 以下に私の討論を紹介します。反対をした市税条例改正の議案への討論を含んでいます。

【斎藤基雄の討論】
 私は、議案第54号 会津若松市税条例等の一部を改正する条例についてに反対の立場から、また、請願第2号 安全保障関連法案の廃案を求める意見書についてに賛成の立場から討論いたします。
 まず、議案第54号 会津若松市税条例等の一部を改正する条例についてです。
 本条例案には、社会保障・税番号制度導入に伴い、個人番号又は法人番号等の記載などが必要になることに合わせた関係条文の整備を行うことが盛り込まれています。
 今月1日、日本年金機構から125万件あるいはそれ以上に上る年金個人情報が外部流出したことが明らかになりました。その後、この問題を悪用したなりすまし詐欺とみられる事案の発生が、毎日のように新聞、テレビ等で報じられ、多くの国民に不安を与えています。
 日本共産党市議団は、一貫して住民基本台帳ネットワークシステムと個人番号制度システムの脆弱性を指摘し、議案に反対してきました。私は、かつて所属していた総務委員会や文教厚生委員会において、2003年(平成15)に長野県が行った住基ネット侵入実験を紹介し、国がセキュリティー対策として万全としているファイアウォールにも脆弱性があることを指摘してきました。今回の年金機構における標的メールを送り開かせることを通じて発生したと見られる個人情報流出事件は、長野県の住基ネット侵入実験に協力したITセキュリティ・コンサルタントの吉田柳太郎氏が指摘している「ハッカーは閉じられていないチャンネルを利用して侵入する」ということそのものであるとの印象を私は持っています。公的年金の個人情報の大量流出によって、本年10月に番号通知を開始する共通番号制度の前提が崩れていることが浮き彫りになりました。共通番号制度の法律は成立していても、果たして予定通りに運用が開始できるのか極めて不透明であります。私は、共通番号制度そのものに反対の立場ではありますが、本市においては少なくともシステムの脆弱性の問題が解消するまでは、共通番号制度への関わりを中断すべきと考えることから本案に反対いたします。
 次に、請願第2号 安全保障関連法案の廃案を求める意見書についてであります。
 本年6月14日号の「しんぶん赤旗日曜版」に数名の元自衛官、現職の自衛官が登場しインタビューに答えている中の1つを、若干長くなりますが紹介したいと思います。
 元陸自士長大嶋伸幸さん55歳の発言です。「私は兵庫県内の駐屯地で施設大隊に配属されていました。前線近くで戦闘に必要な橋などの施設をつくる部隊です。実際の戦闘は、今の法案のように戦闘現場とそれ以外の戦闘地域、非戦闘地域と分けることなどできません。そもそも敵がどこから回りこんでくるか分からない。ヘリから敵兵が落下傘で背後に降りてきたら、そこが敵の拠点になってしまう。訓練でも、〝敵は向こう〟と思っていたら急に〝後ろに敵がいるぞ〟と言われる。いきなり戦闘現場になるんです。戦闘では将棋みたいにルールが決まっているわけではなく、どこからが絶対安全という線引きはありません。高校を出てすぐ入隊し、憲法と諸法令を守ると宣誓しました。自分たちからは攻撃はしないが、万が一、攻めて来たら守らないといけない、と教育されました。海外に出ていくということは、一切言われませんでした。今考えれば、憲法9条があったから僕らは海外に戦争に行かずにすんだのだと思います。先人たちは、よくあの9条をつくってくれました。災害派遣ではダンプで雪を捨てに行ったりするとみんな喜んでくれます。困っている時に力になれる。なんていいことだと思いました。日本防衛と関係のない戦争で若い隊員が血を流すことには絶対反対です。日本人は米国の奴隷とは違います。危険覚悟で米国について行くようなアホな考えはしてほしくありません。」と、元自衛官の大嶋さんは心情を語っています。
 今、思想・信条、立場の違いを越えて、憲法学者や知識人、大臣経験者、政党の要職を務めた方々が、安全保障関連法案は憲法違反である、廃案にすべきであると厳しく指弾しています。憲法第99条に定められた憲法の尊重・擁護の義務のもと、すべての公務員は、警察官、自衛官を含めて憲法を守り擁護することを宣誓し、職務についています。私たち市議会議員は宣誓こそしておりませんが、憲法に基づき地方自治の本旨に則り活動していることにおいて、まさに憲法を尊重し擁護する義務を負っています。
 安全保障関連法案は憲法違反ではない、廃案にする必要はないと考えておられる議員諸氏に伺いたい。この法案の内容を小学生や中学生に問われたときに、憲法違反の内容ではないと説明できる方は、ぜひ私にも納得できるように説明していただきたい。私は、議員としての自らの良心に照らし、自らが尊重し擁護すべき憲法に違反している安全保障関連法案を認めることができません。法案の廃案を求める請願の趣旨は当然であり、本請願に賛成いたします。


【訃報・弔意】渡部博さん(湊町戸ノ口、79歳、北東開発測量代表渡部博文さんの父、6月16日逝去、20日告別式)

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